2022年の今年は、コロナ禍ではありながらも各地で感染対策を万全にしながら復活を遂げたお祭り各種行事が多々ありました。
京都の祇園祭においても、3年ぶりに山鉾巡行と神輿渡御が執り行われましたね!
私の妹夫婦が京都在住だったので、出産前最後の旅行!と意気込んで、会いに行きがてら祇園祭の宵山と山鉾巡行を観覧してきました。
今回の記事は、小話的に3年ぶりの京都祇園祭神事レポをしたためていきます。(今更ですが)
また、山鉾巡行の観覧時に利用した有料観覧席について申し込み方法~使用してみた感想等をまとめています。
有料観覧席、値段はそれなりでしたが場所取りの必要もなくとても快適で見やすかったので、来年の山鉾巡行の際にはぜひおすすめしたい!
前半は祇園祭の感想です。
日記的な読み物になってますので、実用的な方がご覧になりたい方は2章へジャンプくださいませ!
2章は有料観覧席を予約した所感と詳細をまとめました。
追記:2023年も無事に山鉾巡行と神事が執り行われるそうです。
有料観覧席の情報をこちらにまとめています。
コロナ禍で3年ぶりの開催。京都祇園祭神事レポ
祇園祭のイメージというと、夏の夕暮れに山鉾の駒形提灯の明かりが灯り、屋台や出店とものすごい観光客でにぎわう「宵山」や、お囃子の音と共に山鉾を引き回し京都の大通りを練り歩く「山鉾巡行」のイメージが強いのではないでしょうか?
私も正直、祇園祭って京都の一大行事ではあるものの数日ぐらいの盛大なお祭りをしている、という認識でした。実はそうではなかった!
祇園祭とは
実は開催期間1か月にも及ぶ祭事で、有名な「宵山」「山鉾巡行」は<前祭>と<後祭>の2回行われるのです!
ことわざの「後の祭り」とは、諸説ありますがこの祇園祭の<後祭>が由来と言われていますね。
詳しくはこちらのHPから引用させていただきました。
祇園祭は八坂神社の祭礼で、その祭事は、7月1日の「吉符入」に始まり7月31日の「疫神社夏越祭」まで、およそ1か月にわたって行われます。なかでも、祭のハイライトは7月17日と7月24日に行われる八坂神社の神輿渡御と34基の山鉾巡行。「京都祇園祭の山鉾行事」はユネスコ無形文化遺産にも登録されています。
京都観光Navi https://ja.kyoto.travel/event/major/gion/
祇園祭を通して注目される、通称”動く美術館”「山鉾」は、「山」と「鉾」の2種類があります。
いずれもが山鉾町と言われる各町内によって守られており、山鉾を組み立てる行事である山鉾建ても、各町内の人たちの手で行われています。
そういえば、四条通り周辺の町名って山鉾の名前がついてますね。
1か月間で執り行われる各祭事の意味・由来を理解してから望む祇園祭は、より神聖で気高いものに感じられて、感動もひとしおです!
宵山レポ
実は私、学生時代は関西の大学に通っていたので、祇園祭の宵山には一度だけ訪れたことがありました。
人、人、人、とにかく人がすごかった印象。やっと手に入った屋台のオムそばを端っこの方で食べて、疲れ果ててそのまま下宿にとんぼ返り…山鉾なんてあったっけか…。
薄っぺらさが知れる体験談です。
今年(2022年)、私が京都の妹夫婦と宵山に訪れたのは7/16の前祭最終日。
前祭の宵山は7/14~7/16の3日間で行われますが、今年はコロナ禍の行動規制も制限なしとあってものすごい人でした。
そのうち3日目の7/16は最も人出が多く、各所でニュースになっていたようです。
会場である四条通周辺に到着したのが18時ごろ。すでに大混雑を極めていました。
人の流れに沿って歩くのがいっぱいいっぱい。
それでも、背の高い山鉾の駒形提灯の明かりが人混み越しに遠くからでもよく目立ち、黄昏時の青暗くなっていく空にぽっかり浮かんでいる様子はとても神秘的でした。
月並みな表現ですが、何度か訪れたことのある四条の町並みがすっぽりと「異世界」になってしまったような印象でした。
とても素晴らしい光景で、訪れて良かったと思わずにはいられませんでした。
なんで学生時代この記憶がないんだろう笑
18時半。
妹が予約してくれていた「ごはん処 矢尾定」へ。
こちら仕出し弁当を扱っているそうですが、普通に定食もいただけるお料理屋さんです。
大人数だったので2階のお座敷席へ通してもらい、お夕食を済ませました。
祭りと言えば露店で食べ歩き派ですが、さすがに妊娠6か月。
無理はせずゆっくりと食べられる場所を確保してもらえて本当にありがたかったです。
なにより涼しい。
外は夏と祭りの熱気むんむんですから。
2階座敷からは人が増えていく新町通りの様子を目下に眺めることができ、通りの奥の方には四条町の保存する「大船鉾」が鎮座しているのが垣間見えました。
しかし人通りがえぐい…。コロナ禍で閑散とした状態に慣れていると、ちょっとばかし恐怖を感じえない光景でした。。。
お食事後は姪っ子に引っ張られるがままに屋台を巡り、綿あめやら水風船やらをご堪能頂きつつ帰路につきました。
帰る途中ではありましたが、山鉾の中で安産を司るといわれる「船鉾」と「占出山」はしっかり写真に収めました。ご利益ご利益…。
電車に乗るころには姪っ子の電池はばっちり切れていました。
駅構内も帰りの観光客で大混乱の状況で何本か電車を見送りましたが、そこまで待たずに宵山を脱出。
なんとか、妊婦でも宵山の人込みを歩き倒すことができました。
ホテルについて、明日の山鉾巡行に備え爆睡。
山鉾巡行<前祭>レポ
京都旅行2日目は前祭の「山鉾巡行」を観覧しました。
今回、安定期とは言え妊娠6か月の体であることと、7月ど真ん中の灼熱の京都で熱中症で倒れるの怖い。との判断から有料観覧席を事前予約しておりました。
こちら、後ほど詳しくレポートさせていただきます!
結論から言えば、有料観覧席大正解!
席配置の運がよかったのもありますが、思ってたよりずっと快適に観覧できました。
有料観覧席は御池通に面して配置されており、基本自分で席指定が出来ないので場所の良し悪しは運任せです。
一般の有料観覧席にテントはなく、パイプ椅子が並べてあるだけの状態なので、座って観覧できるとはいえ天候によってはかなりツライ状況にもなりえます。
ただ、御池通含め京都の大通りには大きな街路樹が配置されている部分が多く、座席の位置によっては街路樹で木陰になっていました。
我ら夫婦はラッキーなことに木陰席。
これが馬鹿にならないレベルで涼しい。
交通規制のおかげで正面の大通りに車が通らないせいか、風がよく抜けて心地よく、熱中症を心配する必要はほとんどありませんでした。
有料観覧席には専用パンフレットセットの料金が含まれており、以下の内容のパンフ+粗品がもらえました。
凍らせたアクエリアスがものすごくありがたく、水分補給と首に充てたりしてクールダウンに使ってました。
いよいよ山鉾巡行開始。
お神輿が出るお祭りのイメージだと、「わっしょい!わっしょい!」とそれはもう終始賑やかに執り行われるのだろうと思っていました。
山鉾巡行は、山鉾が通り過ぎる前後の間が長いためか、あたりが凪いだように静かになり、蝉の声だけがよく響いて聞こえました。
徐々に通りの向こうから御囃子の音がしっとりと聞こえ始め、山鉾の姿を捉えられるようになると観覧席から「おぉ!」とか拍手とかが沸き上がります。
巨大で豪華絢爛な山鉾が、大通りの真ん中をこちらに向かってゆっくりと近づいてくる有様に、鳥肌が立ちました。荘厳で、神聖。
山鉾が目の前を通り過ぎるころには歓声と拍手に迎えられた御囃子の綺麗な音、音頭をとる旗持の方々の大きな声が響き渡り、一気に空気が変わります。
通り過ぎた後には再び空気が凪ぎ、涼しい風が通り抜けた時には、本当に神様が通ったのだと思えるくらい神秘的でした。
目の前を数々の山鉾が通り過ぎていき、およそ1時間半の山鉾巡行の観覧が終わりました。
巨大できらびやかな山鉾はまさに「動く美術館」。貴重な体験をさせてもらうことが出来ました!
蟷螂山が通った時、歩道側からちっちゃい子が「動いてー!!!」とリクエストするのに応えて、
蟷螂の羽がパタパタ動いてたのにはもう可愛すぎて笑っちゃいました。
サービス精神旺盛な山だなぁ。
天候にも座席位置にも恵まれて、私の京都祇園旅行はこれで終わりです。
山鉾巡行 有料観覧席の予約~使用してみた感想
さて、今回私は山鉾巡行の際の「有料観覧席」を事前予約していました。
結果的には大正解の大助かりで、快適に山鉾巡行を楽しむことが出来たわけですが、その詳細について記載したいと思います。
予約の方法、料金、予約受付期間と席指定
有料観覧席の事前予約は、以下の特設サイトから行うことになります。
2022年の有料観覧席の情報をまとめると、以下の通りです。
2023/5/25 追記
2023年の京都祇園祭 山鉾巡行有料観覧席の情報が掲載されました。
私は受付開始から1か月ぐらい経った7月上旬ごろに申し込みましたが、それくらいの時期でもまだ完売していなかったようです。
申し込んだ段階で観覧席の指定席番号がわかるので、サイト内の観覧席指定見取り図と照らし合わせて確認ができます。
また観覧料金ですが、コロナ前は3,000円以下ぐらいだったと京都のタクシーの運ちゃんが言ってました。諸々の財政状況とかで値上がりしてたんですかね…。
当日までに準備しておいたこと
インターネット事前予約の後、各種コンビニ等の発券機で忘れずにチケットを発券しておきましょう。
当日は各ブロックごとに受付窓口があり、チケットを確認されます。
自分の観覧席の場所を事前に把握して、持ち物等を調整するとよさそうですね。
木陰席に運よく当たった場合は、そこまで重装備じゃなくてもよさそうだった、というのが感想です。
当日の観覧席と感想
私たちは北側ブロックで京都市役所に近い場所でした。
木陰になってたことと、市役所に近くてトイレに困らなかったのが非常にラッキーでした。
ブロックの中では後ろの方でしたが、前の人が立ったりしなければ十分見やすかったです。
有料観覧席は雨傘・日傘の使用はNGです。雨天の場合はカッパ等が必要な模様。
なので、がっつり日向の席になっていた方たちは眩しさ+暑さで大変そうでした…およそ1時間の巡行ですが、日向の席は最後の方になると空席が目立っていました。
もし日向席になった場合は万全の対策をして臨まれることをお勧めします!
こちらは有料観覧席の見取り図に、御池通の樹木位置を重ねた図です。(※2022 前祭のルート)
あめやみや独自作成で街路樹位置はGoogleマップの航空写真を参考にしていますので精度は高くありませんが、来年ご利用になる際の目安にしていただければと思います!
緑色の丸が街路樹のおおよその位置です。
大きい〇が背の高い巨木で枝張りが広め。小さい〇が枝張り控えめの高木を表現してます。
これを見ると、木陰を引き当てられる可能性高そうですね。
1,2,3,4,6と13,14,27,28あたりを引いてしまうとちょっと準備が必要そうです。
(2ブロックだったのによく木陰席だったな…)
余談…パンフレットセットのその後の行方
今回私たち夫婦で観覧したので、パンフレット2セットをいただきました。
パンフレットと言えどかなり分厚い冊子になっており、祇園祭とは何ぞや、から、各山鉾の由来や特徴が網羅されている非常に情報量の多いものでした。よいお勉強になりました。
終わった後に読み返して、またあの時の神聖な気持ちを思い出したりしています。
1セットは思い出に大事にとってあります。
もう1セットは、試しにメルカリに出してみたところまぁまぁのお値段で即売れしました笑
(罰当たり)
いかがでしたでしょうか?
このままコロナが収束し、来年も再来年もこの素晴らしい祭事が続くことを願わずにはいられません。
来年足を運ばれる方がいらっしゃった折には、この記事の情報がお役に立てば幸いです!
祇園祭の特別な雰囲気に触発されて、棚の中に眠っていた森見登美彦の小説「宵山万華鏡」をもう一度読み返したくなりました。
摩訶不思議な森見ワールドと祇園祭の雰囲気がぴったりとはまった素敵な作品です。
京都への愛の深さが伝わってきて、また行きたくなります。
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